武田玲奈主演「パパのお弁当は世界一」を観て日本の父娘愛について感じたこと。

本・映画

先程、「パパのお弁当は世界一」という邦画を観たのですが、思いの外面白くて号泣してしまいました。

2017年に放映されたこの映画を観ながら、「日本の父娘のカタチ」「中華圏の父娘のカタチ」を比べて思うことがあり、とっても感動したので

映画のあらすじや感想を紹介していこうと思います。

「パパのお弁当は世界一」ってどんな映画?

 

パパのお弁当は世界一』は、高校生の娘のために弁当を毎日作り続けた父親と、それを毎日食べた娘の高校生活3年間の実話を元にしたドラマ映画であり、娘がTwitterで投稿したこのエピソードが大きな話題となったことで映画化された[1]
wikipedia:『パパのお弁当は世界一』引用

実際の娘「みどり」ちゃんのTwitter


このツイートだけで涙が止まりません(涙)

映画のあらすじとネタバレ

2017年に公開している映画なので、ネタバレも含めつつあらすじを書いていきます。

実話を元にしている映画だけど、みどりさんのTwitter自体を全てチェックしたわけではないので、あくまでも「映画」の感想になります。

物語の「パパ」が、高校生の娘のお弁当を作りはじめたキッカケは「離婚」

これまで料理は全て元奥さんが担当してきたので、全く料理経験のないパパ。

どんな理由で離婚したのかはわかりませんが、一人娘のことは本当に大事に思っているようで高校生の娘のためにお弁当を毎日作り始めます。

初めは卵すら上手に割れなくて、卵焼きはこげこげのスクランブルエッグになるし

刺身を入れて腐らせるし、みていてハラハラするシーンが多かったのですが

「娘に喜んでもらいたい」一心で同僚の女性社員にお弁当の作り方を聞いたり、自分で調べて工夫するうちに、日に日に料理脳でが上がっていきます。

パパ自身も、毎日お弁当を作って娘の反応を見るのが楽しみになっていきます。

途中、女子高生の娘あるあるの反抗期を乗り越えつつ迎えた高校卒業の日。

ふたりを繋いできた「お弁当」も最終日を迎えます。

年頃の娘と、父親。

普段はふたりとも口数が少なく、まともに話をすることも少ないので

この「お弁当」がふたりを繋ぐコミュニケーションの一部になっています。

口には出さないけれど、空のお弁当箱を見ると喜び、何か文句を言われると落ち込み、

娘の反応に一喜一憂するお父さんが可愛くて愛しくてたまりません。

娘も娘で、お父さんのお弁当が嬉しいし

お父さんに2人分作ってもらった時、友人(彼氏)が父の作ったお弁当を残しているのを見てたまらず、2人分のお弁当を食べたり。

お弁当を食べながら涙を流したり。

言葉にしないけど、お互いのことをとても想いやっていて

そこに確実に大きな大きな「愛」があるのを感じて、実に日本の父娘らしいなあ、と静かに感動し、涙してしまいました。

父と娘のカタチ

日本の父と娘の関係は?


「母と娘」っていうのは女同士で時に友達のようにもなれるし、

女性特有の母性もあり基本的にはそこまで恥ずかしがらずに愛情を伝えられる気がするのですが、
「父と娘」ってすごく特別な存在な気がします。

特に「父親の娘に対する愛情」っていうのは凄い。

息子だって勿論同じように可愛いけれど、父親の「この子を死ぬ気で守る」という愛の深さは只者ではない気がします。

それでも、異性が故に思うまま愛情を口に出すことができない。

しかも女の子は思春期になると、「パパくさい!嫌い!」みたいな現象が始まるので、お父さんのほうはどうして良いやらわからなくなり、口数が減る。もともと多くもないのに。

それでも深い愛情を、行動や見えないところで感じ、思春期を終えると娘たちはそれに気付き、感謝します。

だから女の子が、「お父さんみたいな人と結婚したい」って言うのはよくわかる気がします。

娘にとってお父さんは「異性で知っている限り一番自分のことを愛して、想ってくれる人」なのだからお父さんみたいな人と結婚したくないわけがない。

口にしないけど、実はお互いをものすごく思い合っている。

でも言葉にしないのですれ違うこともあるし、観ているほうからするともどかしい気持ちになる。
これが日本人の父娘のカタチかなと思います。

劇中、食べ終わったお弁当の中に娘が「ありがとう」みたいなメモを入れて、お父さんが嬉しそうにガッツポーズをする描写があるのですが、

娘よ〜帰宅して速攻部屋に閉じこもらず、お父さん帰ってきたらおかえりとお弁当ありがとうくらい直接伝えて!てか自分のお弁当くらい自分で洗お?って言いたくなります。笑

中華圏の父娘の関係はどうなのか?


これに比べて、中華圏の父娘の関係はもどかしさゼロ!愛情表現いつでもしまくり!な気がします。

父親が娘を愛する気持ちはもう物凄く大きいけれど、その愛情をしっかり娘も返す!

父「困っていることはないか?ほしいものはないか?」

娘「大丈夫だよ。でもXXがあったらいいな。」

父「ピピッ(wechatペイで送金)」

娘「プルルルル(テレビ電話)パパ〜〜〜ありがとう!愛してる!chu!」

絶対お弁当箱の中にメモ入れて「ありがとう」なんて一言残さないだろうなー。笑

「愛していることは、言わなくても分かる」ではなくて

「大事な存在だからいつだって感謝の気持ちや愛していることを直接伝える」という外人スタイルな気がします。

「パパみたいな男の人と結婚した〜い」は、結構上海人の友人からもよく聞きます。笑

本当は日本人だって「好きだ」とか「愛している」とか、「大切に想っている」って毎日だって言いたいけれど、なんだか照れくさいよね。

何とも想っていない人だと簡単にお礼も言えるしハグもできるのに、身近で近い存在になればなるほど、恥ずかしくなってしまう。

だけど、日本人の「言葉にしないのに感じる愛情」って美しいな、と私は思います。

台湾人的ツッコミどころ。

この物語の舞台は、娘の高校生活と、パパの職場、ふたりの住む家なのですが

台湾人的にはツッコミどころが多かったらしく、そのコメントが「文化的違い」で面白かったので、紹介してみます。

なぜ冷たい弁当を食べるのか?

台湾では、暑い気候も関係しているかもしれませんがお弁当は冷蔵庫で保管し、お昼になるとレンジや電気釜で温めてから食べるのが普通です。

「お弁当は腐らないのか?」とか、「冷たい弁当はうまいのか?」が台湾人としてはとっても気になるようでした。笑

私が中高生の頃は夏の時期、お弁当に保冷剤が入っていたけれど、今思うと、クラスにひとつくらい冷蔵庫買ってくれよ、私立なんだから・・・って思います。笑

お弁当がプラスチック製で危険!

これも↑レンジで温めをする台湾のお弁当文化と関係しているのですが、

日本で使われているお弁当箱って基本的にかわいらしい、ポリプロピレン製のお弁当箱が多いですよね?

お弁当に使われているポリプロピレンは、熱に弱く耐熱温度が120度程度とも言われているので
電子レンジを使うことありきで考えると、お弁当箱には適していません。

台湾のお弁当箱は基本的に、ガラス製かステンレス製が多いです。

機能性重視なので、見た目の可愛さは全くありません。笑

 お弁当箱自分で洗えば?

これも気候が関係していると思うのですが、お弁当を食べたあとにすぐ洗わず、持ち帰って洗面台に放置しておくなんて台湾ではありえません。

もし中に食べ残しがあれば、暑い時期だと腐って臭いや害虫のモトになります。

基本的に台湾の学生や会社員は、食べ終わったお弁当をしっかり洗って乾かしてから、持ち帰ってくるイメージです。

お弁当が色合いがないとなぜ恥ずかしいの?

男子高生なら気にしないけど、女子高生はお弁当箱や中身に彩がないと、恥ずかしいと感じるんですよね。

私自身もこの年になっても、可愛いお弁当箱が好きだし、食事も取り分ける時は色合いを気にしたりします。

けど、この点、台湾の女子は全然気にしないですよね。

「茶色い食べ物の何が悪い!美味しそうじゃないか!」と怒ってました。笑

パパの職場デスク狭くない?

日本のオフィスって、自分のデスクと、前に座っている人や左右にパーテーションが無いですよね。
これも言われて気付きましたが、

確かに隣の人との距離が近すぎて、何をしているかモロバレなのがストレス溜まるなあ、と感じました。

まとめ

日本の映画を観て、自分としては違和感はゼロだったけれど、外国人からみると「変だな」と感じる部分があるのが面白いなあと思いました。

この記事を書くために、モデルとなった娘の「みどり」さんのTwitterを拝見したところ、
お父さんとは物凄く仲が良いようで、

映画の中の、シャイな「みどり」とはちょっと違う印象を持ちました。

すいずれにしても、お父さんが大好きな可愛い20才の女の子でほっこり。


週末に心温まる素敵な映画が観れてよかった。

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